エンディングノート9
終活のためのエンディングノートの書き方について<その9>です。
◆第3章 エンディングノートの法的効力
エンディングノートの法的効力について
エンディングノート、スターティングノートを作成する際に気になるのが、このノートの法的効力だと思います。特に、エンディングノートには、もしも自分に何かがあった時のために...と書かれた項目もあるはずです。しかし、せっかく書いたこのノートには、法的効力(法律的に有効となり、強制的に実現できる力)を持っているとは言えません。
では、エンディングノートは書いても意味がないのか?
そんなことは決してありません。まず、家族や医師、葬儀屋などは、通常、何ら意思表示がなくても、患者や故人の意思をくむように配慮するものです。エンディングノートがあり、そこに意思表示があれば、なおさら、その意思を汲んで動いてくれるはずです。
そして、何より、エンディングノートやスターティングノートは書き手であるあなた自身のためのものであり、上の他にもメリットはたくさんあると思います。
ただ、残念ながら相続争いなどが生じると、法的効力がないエンディングノートに記載された意思が、裁判所などの公的機関により強制的に実現されることはありません。あくまで、周囲の方々の意思によってしまうのです。
ですから、特に財産の管理、相続については、
「意思が実現されなければ困る!」「相続争いなんて絶対して欲しくない!」
という場合、「遺言書」として、法的に有効な形式の書類を残しておくべきです。ご自身の財産の管理や相続について、明確な希望がある場合、お子さんがたくさんいる場合、財産がたくさんある場合などは、「遺言書」を残しておくことをオススメいたします。